片流屋根とは

住宅用語集
2015/04/30 2015/06/18

シンプルモダンな家、と表現される家で良く採用される屋根に「片流屋根」があります。文字通り家の一方向へ向けて雨が流れ落ちるような形状です。シンプルさが際立つと同時に、太陽光パネルを乗せやすいため、人気がある屋根の形のひとつです。

シンプル=施工費用が安い、メンテナンス費用が安い

ほぼ1枚の屋根である片流屋根は、寄棟屋根や越屋根のように複雑な形でないので、手間がかかりません。そのため、屋根にかかる施工期間がぐっと抑えられます。家を建てる際に必要な費用の内訳として、人件費が15~20%と言われていますから、このシンプルな片流屋根は施工期間が少ない=人件費が抑えられることとなります。建築コストを抑えるというメリットもあるのです。

また、定期的に行わなければならないメンテナンス(屋根瓦材取り換え・防水工事)も安く上げられます。これもまた、シンプルな屋根ならではのメリットです。

今は考えていなくても―太陽光パネル設置を考えているのなら

家を建てるのと同時に太陽光パネル設置を行わなくとも、将来的に導入を検討しているのであれば、この片流屋根は有利に働いてくれることでしょう。このことを建築家や工務店に伝え、最大限にメリットを生み出す位置や角度を考えてもらうとベストです。

一方向に向く屋根の形状ですから、他の形状の屋根に比較して、スペース面で無駄のないパネル設置が可能です。せっかく大きな費用をかけて設置するものですから、発電効率の良い向き・角度を得られていれば後々後悔することはないはずです。最近では売電価格が落ち込んできていますから、蓄電池を導入し「自分の家で使う電力は、自分の家で発電したものを」と考え方をシフトするご家庭も増えています。実際に電力会社との契約を打ち切り、電気を”地産地消”することに成功しているお宅もあります。これは、やはり向きや角度がベストであることが条件です。

デメリットは?

梅雨時期や台風が来た時、大量の雨水が一方向へ流れてゆくことがデメリットの一つでしょうか。大雨が予想される時には、事前に雨樋の掃除をしておくことが大事です。雨樋のつまりは、雨水を跳ね上げます。お隣の敷地や家に雨水を横からかけてしまうことになり、「家が傷んだ」といったトラブルにつながることがあります。

もしもお隣の家に向かって傾斜がついてしまうようならば、可能な限り雨水が集中する場所を敷地境界線から離す、大きめのサイズの雨樋をつけるといった工夫が必要です。お隣とのトラブルは、日々の生活の中で一番避けたいものです。お互いに快適に暮らすため、配慮の必要な部分が片流屋根にはあります。

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