長屋門のある家
愛知県 戸建住宅 ~150平米 2000万円台
本敷地はJR豊橋駅より西に約3キロの場所に位置し、その敷地形状は間口約7.0m、奥行き約20mとやや細長い印象の敷地であった。周囲には家が立ち並んでいたが、敷地が北から45度傾いていたこともあり、細長い敷地の奥部分では十分な採光が望めた。また本敷地の奥にあたる南西側には広い田園風景が広がっており、そのさらに奥にある三河湾から吹く気持ち良い風がこの田園風景を抜けて、本敷地まで届いていた。
この敷地の持つ“奥行き“を生かすべく、建物全体の動線を長手方向に有効に使い、北→南→北と一筆で結べるようなシンプルな計画とした。敷地の一番奥、最も居心地の良い1階の南側にリビングを配置し、そのリビングに付随して“居心地の良い階段“を設けた。通常、階段とは昇降の機能がほどんどであるが、本計画では1階と2階を緩やかにつなぐためそして敷地の最も環境の良い場所に設置されるため、通常の目的以外にリビングや書斎、そしてテラスの機能を持たせた。その結果、リビングやそれに続くテラスの機能が拡張され、これまでの住宅にはない新たな居場所が誕生した。