長岡京の家
京都府 戸建住宅 ~100平米 1000万円台
■設計コンセプト
「岬町の空や波音・海風を愉しめる空間」
■用途
簡易宿所兼住居(一棟貸しの宿)
■設計条件
クライアントのご要望は、大きく4つ。
①岬町を愉しめる宿泊拠点にすること(マリンスポーツ・釣り等)
②収益性が高い物件にすること
③耐久性や保守性に優れた建物にすること
④自身が経営する会社のアクセサリーの製作セミナー等ができる 多目的性を帯びること
■設計手法
外部に対して閉じながら、まちに開く
周囲に対して閉じながら、庭を空間にいくつも取り入れることで光や風、音を切り取るような空間を目指しました。
特にこの敷地は、夜は静かで虫の音や風音、波の音が聞こえてきます。
一方で宿としての収益性を上げるために、
1階の多目的なリビングを美術品のようにガラスで覆いながら見せ、非日常性や視認性と開放性を高める計画としました。
一部の内部空間を道路に対して開くことで、岬町のショールームのような佇まいになるような空間づくりとしました。
庇の深い前庭、半屋外のピロティや、1階と2階をつなぐ三角の中庭、2階の宿泊室をつなぐ光庭、お風呂でくつろぐ坪庭の5つの庭をつくり、外部からのプライバシーを確保しながら光と風を贅沢に取り入れることができる設計としています。
また、仕上げ材は外装はジョリパット、内装は木板とタイルを中心として、汎用性が高い材料を使いながら、宿泊者の利用満足度を向上させるために、美観を損なわない(劣化しにくい)シンプルな納まりを検討しました。
工事費については、木材をはじめとした建材高騰を考慮し、床面積を100㎡とコンパクトにし、内外装にグレードが高い建材を採用し、コストコントロールにメリハリをつけました。
海でとれた魚を大きなキッチンで調理し、大きなテーブルと開放的な中庭、ピロティーで食を愉しんだり、サーフボードやウェットスーツを洗ったりディスプレイするスペースで仲間内で夏を愉しんだり、
岬町を愉しむことができる施設として
町で愛されるつづける場所になることを願っています。