トリミングカフェ FATE
北海道 飲食店舗 ~100平米 1000万円未満
北海道の豪雪地域に建つ5代目農家の住宅です。
豊かな田園風景が広がるこの土地には、かつて原生林だったところを先祖が開墾して農業を始めたという歴史があります。
その歴史を大切にしようと思い、この原生林の力強さと木漏れ日の優しさに包まれた住宅をイメージし、丸太と木ルーバーを用いた設計としました。
15本の丸太を用いたこの構造は力強い外観をつくるとともに、丸太で建物全体を浮かせたことにより、施主の要望でもあった風通しの良い車庫スペースを確保しています。
さらに外観は家全体を木のルーバーで覆うことでまとまった印象を与えつつ、夏の強い陽射しや冬の豪雪から家を守る役割も担っています。
住宅内部は、南に設けたハイサイドライトから入る光が白い勾配天井をつたい、天井ルーバー越しに家全体に降り注ぐよう考えられています。
また農家という性質上、家の内外の出入りが多く、外部との関係も含めた動線計画も重要でした。
行き来の多いビニールハウス側に玄関や土間、水まわりスペースをまとめ、大勢が集まることも想定した広間、そして上階のプライベートなスペースと目的に応じたゾーニングをし、回遊性をもたせた計画としています。
内装もそのゾーニングに合わせて、上階にいくほど徐々に色調が明るくなるように意図しています。
子供も来客も多い家ですが、十分な広さやフレキシブルな使い方を用意することで、それぞれが心地よく過ごせる空間をつくっています。