住宅ローンを頭金なしで―想定される最大のメリットと最悪の結末

お金と計算機 住宅ローン
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家を購入する際に、資金面での充分な計画は必須条件。

ですが、街中の利便性の良い土地が突然売りに出されていた、好みの家が建売で見つかったなど
「急を要する」こともまれにあるのではないでしょうか。

夢にまで見た生活が、ここでなら送れそう!
そういった急なチャンスだって現れることもあるでしょう。

「でも、頭金が十分でない」―こういったことから、あきらめざるを得ないと考える方もおられます。
頭金なし、ないしは頑張っても100万ほどといった状況で住宅ローンは組めるのでしょうか。

 

答えは「Yes」です。
他のローン返済を抱えていたり、ローンの支払いが滞ったりする「金融事故」(いわゆるブラックリストに載った)といった状況がなければ、充分に相談のテーブルに乗ることができます。

ですが、頭金がないということは準備できていない頭金分が月々の支払いに跳ね返ってきてしまうことは容易に想像できます。

こういった、頭金なしでの住宅ローンのメリット・デメリットを考えてみましょう。

本文に入る前に、この記事を読んでいるあなたへとっておきの情報をお伝えします♪
 

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「これ!」と思える物件に出会った時にアクティブに動ける

頭金は溜まっていないけれど、「運命の物件」に突然出会ってしまうかもしれません。
それに対応するために、頭金なしの住宅ローンが活用してみるのと良いでしょう。

実際に、近年では頭金なしでの住宅ローンを組む方も増えてきているようです。
ある調査では、「頭金なし、ないしは総費用の1割にも満たない頭金」で住宅ローンを組んだ人は全体の35%という結果もでています。
金融機関によっては、保証料や登記代などにかかる諸費用分までも住宅ローンに組み込んでくれるところも存在します。
融資の額を伸ばしたい金融機関の思惑が、ここにはあります。
理想的な土地、中古であっても望んでいた家が突如現れた場合、即座に動けるのはメリットと言えます。

ですが、通常、衝動的に「家を買おう」とは思わないでしょう。頭金はあればあるほど後々の支払いが楽にはなります。
ちょっとでも家を建てたいとお考えの方は、月々の他のローンをできるだけ早く完済し、頭金分の貯蓄を今からでもスタートする心構えは必要です。

 

頭金なしで組んだローンのせいで―想定される最悪のケース

通常、家を買う際に一般的に考えられているのは「家の総予算の2割は頭金を用意しておく」こと。

例えば、頭金なしで35年の住宅ローンを組んだ場合を考えてみましょう。
「うまく行かなければ売って残債の返済にあてればよい」と思えるところではあります。
でも、その考えは正しいのでしょうか。

家の価値は、約20年でゼロになるといいます。
建てた直後からこの価値の下落は始まり、2~3年たてば新築時の約8割に、約10年で新築時の6割に落ちる計算です。

残る価値は、土地のみ。
家の出来によっては、その土地を売却するために家を取り壊さなくては売れないというケースも発生しています。

ですので、「20年後にローンが返済し終わっている」ことが理想になります。

20年経った時にはローンが終わっていなければ、自己破産という道しか残っていないこともまれに生じるのです。

10年、20年と住むと、家に愛着もわいていることでしょう。
その家を手放さなくてはならない、更にローンの返済も残ってしまうという最悪のケースだけは避けて頂きたいのです。

そのためにも、
将来生じるかもしれないリスクについて考えておく必要があります。

  • 子どもの成長に必要な資金も貯めつつ
  • 家のメンテナンス費用の積み立てもしながら
  • 家族の主たる収入(ご主人様)の思わぬマイナスの変化にも対応する

これらの不安に対処するためにも、住宅ローンの月々の支払いを極力落としておくことも大事なことです。
もちろん、思わぬ余裕が発生した場合は、繰り上げ返済なども利用しながら返済期間も短くしてください。

 

ある金融機関の調査では、
「頭金なしの住宅ローンの場合と、2割あるかの部分だけを見ても、10年後のその家庭の経済的破綻率が約2倍も違う」とのこと。
これらに備え、金融機関では頭金がどれだけ用意できているかによって金利も変化させます。
つまり、住宅ローンの支払総額も変わってくるということです。

 

後の生活のためにも、やはり頭金は必要?

急激な収入の環境の変化も考えられる現在、後々の生活の備えもしておかなくてはなりません。
半年から1年は生活できるだけの蓄えは必要、と考えている人が大半です。

人生最大の買い物である住宅が、その家族の今後を左右することは明白でしょう。

是非、最悪のケースも想定しながら「みんなの幸せ」を実現して頂きたいです。
先の記事でも考察しましたが、「貸してもらえる額(借入可能額)」が「支払える額」とイコールでないケースもあります。
家を購入した後の生活を重々考え、無理のない支払額、期間での借入をしてください。

 

再度―家の価値は20年でなくなり、頭金のあり・なしで破綻率は大きく変わる

最長35年で組まれる住宅ローン、その支払いの最中である20年で家の価値はほぼゼロになります。
その時点で支払いが終わっていることが理想的です。
もちろん、愛着ある家を少しでも長持ちさせるために、メンテナンス費用もかかることでしょう。
日々の生活を守りながら、子どもの学資、老後の資金を確保しながら収入減少のリスクにも備えるためにも、月々の支払額は少しでも落としたいところです。

一生ものの家と決意して購入するものですから、そのために、是非約2割の頭金を用意し、途中で手放す、自己破産などで家族の離散を招くような事態は回避してください。

 

2000万円・4000万円の借金は倍の違いがある

住宅ローンは、借金です。
金利を払いながら、長い年数をかけて返済してゆくものです。
4000万円の土地+家を希望しているとしたのならば、2000万円の頭金を用意し、2000万円を借金するのと、
4000万円の借金とではどちらが生活が楽でしょうか。
単純計算でも、月々の支払いは倍の違いが出てくるのです。

・ご主人の会社のボーナスが出なくなったら?
・お給料が思ったように伸びて行かなかったら?
・その間にもお子さんが私立大学への進学を希望するようになったら?

そうこうしている間にも、ご夫婦の年齢は上がってゆくのです。
もしかしたら、お年を召してゆく親御さんのお世話のために、奥様はお仕事を辞めなくてはならないかもしれません。

ここで、月々の支払額が先ほどの例で「倍の違い」を見せてきたらいかがでしょう。
生活に天と地ほどの違いが表れてくることは明白ですね。
月々の支払額の大小は、生活にじわじわと影響を与え始めます。

そのことで、ご夫婦から笑顔が消え、その影響でお子さんも何となく居心地の悪い思いをしながら毎日を過ごし、最終的に自己破産による一家離散などは考えたくもない最悪のケースです。

 

結論―頭金は可能な限り用意する・夢先行での背伸びをしすぎない

住宅ローンを組む際に頭金なし、ということは、月々の支払金額をアップさせ、支払年数を伸ばしてしまうことは誰にでもわかります。

でも家が欲しいという方は、実際にゆとりをもって支払える額に家を合わせることです。
つまり、「背伸びをしすぎない家」を作るということ。

 

妥協点を更に少し増やすことで、経済面で安心した日々を送れるのであればそれも一つの考え方ではないでしょうか。
背伸びをしない・無理をしない・無駄を省く。

このような家づくりの考え方も、今の主流である「シンプルな家」につながっているのかもしれません。

家は、ご家族の幸せのための舞台。
その家で、安心して暮らせるかどうかは、資金面での十分な計画がモノを言うのです。

 

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