家を建てるには―無視できない、事前に準備すべき大きなポイント4つ
2015/05/25
「一生に一度のお買いもの」とされる家。将来的に家を持ちたいと考えていても、「家を建てるには何から始めればよいのか…」と思っていらっしゃる方も多いことでしょう。家を建てるには、予算、土地、家(間取り含め)、家を持つことに関わる各種費用など、様々な側面からトータルで考える必要があります。
そこで、ここではそれら4つのポイントを取り上げ、それぞれで考えておきたい問題を考えてみたいと思います。
家を建てる前に特に知っておきたい四大要点
予算その他資金面
家を建てるには、一番の障壁ともなりうる「予算」の問題。「自分たちにはどれだけの借り入れができるのだろうか」ということがある程度分かっていれば、今すぐではなく長期的な視野で家を建てることを考えている場合でも有利です。
粗方の目安として、
- 年収350万円の場合、返済率上限は30%、約2000万円
- 年収500万円の場合、返済率上限は35%、約3500万円
のようになります。
返済率とは、年収に対する年間返済額の割合を指します。返済年は通常最大35年。もちろん頭金を用意できていればその分月々の返済が軽くなったり、借入期間を短くすることで支払う金利総額分を抑えることができたりなどのメリットがあります。頭金は準備するに越したことはありません。その後の支払額に大きく影響します。
これらの情報は、ハウスメーカーや工務店、建築家が開催する勉強会でも学ぶことができます。また、銀行の融資窓口などでも相談をすることができます。
一方で、今後の借り入れに支障をきたす状況を作り出していないかを把握しておく必要があります。
各種報道でご存知のように、携帯電話料金の支払い滞納から、いわゆる「ブラックリスト入り」(正しくはブラックリストというものはありませんが、信用情報に何らかの事故情報が掲載されてしまうこと)し、ローンが組めない人が出てきています。携帯電話の通話料と一緒に、携帯電話やスマートフォンの購入代金を分割支払いにしていませんか?月の携帯電話使用料金とその購入代金を同時に毎月払っている方はご注意を。
引き落としができない=携帯電話本体という商品の分割払いに対して支払いができなかったことから、信用情報に傷がついてしまうのです。小さな買い物だから、と思ってもしっかりと忘れずに支払いはしましょう。「通話料と信用情報は別物」ではないケースもあるのです。家のローン以前の問題に発展してしまいます。
家を建てるには、それまでのお金の管理状況がモノを言います。
土地
土地を価格面で評価する項目はいくつかあります。
固定資産税などのもととなる「路線価」、これから土地を手放そうとする人・家を建てようとする人たちの需要とバランスによって決まる「実勢価格(実勢地価ともいう)」、また土地取引の価格が適正であるよう国が毎年発表する「地価公示」があります。家は数十年すればその「資産価値」を失います。残るのは土地の価値だけです。そのため、「資産としての家を建てたい」という方は、長年その土地の価格が下がりにくいエリアを探し出し、そこに土地を用意すべきでしょう。
ですが、その土地が実際に住みやすいのかどうかは、そのご家庭の状況次第です。「子どもがのびのび育つようあの学校区に住みたい」、「セカンドライフの家づくりなので徒歩圏内にスーパーや病院があればいい」、「まだまだ元気だし通勤も苦にならないので、郊外で思い切り広い庭の家庭菜園をしたい」…ご家庭それぞれのお考えで土地選びはスタートします。
土地選びは、その後の暮らし方を左右する最大のポイントと言っても過言ではありません。価格ではなく、あなたのご家庭にあった価値のある土地を探すことが大事なのではないでしょうか。家を建てるには、その台座となる土地が不可欠。周囲の環境を考えずに土地を購入してしまうと、後々の生活に不便をきたします。
土地の金額的な価値よりも、これからの生活を思い描いた上での土地選びをお勧めします。
家そのもの、間取りなど
家を建てるには、先に挙げた「資金面」「土地」と並んで大事な「家そのもの」についても充分に学んでおく必要があります。まずは、多くの家に触れましょう。家と言っても、外観・内観から構成される「イメージ」、暮らしをどう快適にするかという「間取りその他」に大まかに分類されます。
家そのものについての学びも、ハウスメーカーや工務店、建築家開催のモデルルーム、完成見学会などで得ることができます。雑誌やネットで得られる情報は、あくまでもイメージ部分のみ。実際の使い勝手、暮らし心地、使用されている素材の手触りなどはわかりません。じっくりと多くの物件を見て回りましょう。
多くの物件を見、実際に家の中を歩き回り、キッチン周りやバスルーム、洗面台、床材など素手や素足で触れてみてください。自分たちだったらどう暮らすのか、という想像力も必要です。造作(作り付け)家具もあるでしょう。メジャーを持参し、「これは使いやすい」というものに出会えたら、きちんとサイズを測っておいてもよいでしょう。
また、気に入ったものは写真に収めて。実際に建築家との相談に入る頃、それらのサイズや写真がとても役に立ちます。建築家の引く図面は、ミリ単位。そのため、「だいたいこのくらいで」という伝え方ではスムーズに伝わりません。
更に、好みのものを伝えることは、言葉では不可能と言ってもいいでしょう。好みの建物、好みの食器や雑貨、好みの家具など、自分が「家を建てるならこんな感じにしたい!」と思うものをできるだけ多く写真に収めておいてください。抽象的な言葉では伝わらないものが、それらの写真で伝えやすくなります。
家を持つことで発生するその他費用
月々の積み立てをしておくべき費用があります。修繕費です。家の作りにもよりますが、10年ごとに外壁塗装や屋根の手入れが必要。100万円~200万円は準備しておくべきものです。もちろん修繕は義務ではありませんが、家を長持ちさせるためにとても大事なポイント。長く快適に暮らすためには、リフォームも必要となって来るかもしれません。
何らかの折りに家を手放す時にも、この定期的なメンテナンスをしているか・していないかで価格は大きく開きます。もちろん、リフォームのためのローンもありますが、住宅ローンにリフォームローンを重ねては、暮らし向きが圧迫されてしまう可能性もあります。
また、固定資産税、都市計画税などの税金もしっかり頭に入れておきましょう。これらは土地や家の建て方により差が出ますので、家を建てるならここ、と土地の目星を付けた時に不動産業者に教えてもらってください。
家を建てたら後はローンを返すだけ―ではないのです。しっかりと家のローン以外に必要な費用も理解しておいてください。家族が幸せになるための家で、家族の暮らしが圧迫されては元も子もありません。ローンの支払い以外に必要な経費を、余裕を持って見込んでおきましょう。
まとめ
「家を建てるなら」と考え始めたら、抑えておきたい検討ポイントをピックアップしました。
- 予算その他資金面―自分たちがどれだけ頭金を準備できるか、どれだけ借入できるのか。また借り入れに際しトラブルに見舞われないためにも、これまでの生活を見直しておく必要があります。
- 土地の選び方―資産価値のある土地を選ぶのか、自分たちが思い描く生活をするための土地を選ぶのかで選択肢は大きくふたつに分かれます。何を希望しているのかを明確にしておいてください。
- 家そのもの、間取りなど―とにかく多くの物件に足を運んでください。実際に触れ、体感することです。サイズを測ること、写真を撮ることも有効です。
- 家を持つことで発生するその他費用―修繕費の積み立ても予定しておいてください。快適な家に住むためにもとても大事な事です。また税金なども見込んでおいてください。
家を建てるには、長期的な視点に立ち、これらのポイントをじっくり検討しておく必要があります。
家は、家族が幸せに暮らすためのもの。家を建てることは、幸せへのスタートです。家を建てたがために生活に余裕がなくなっては大変なこと。いい意味で「身の丈に合った」素敵な家をつくってくださいね。
