外壁塗装で光触媒を使う費用相場を解説！30坪の見積額をシミュレーション

 

「外壁塗装で光触媒塗料を使いたい」

「光触媒ってどのくらいの費用がかかるの？」

このような疑問はありませんか。

 

光触媒塗料は太陽光で汚れを分解する性質をそなえた特殊塗料です。

一般的な塗料に比べて施工が難しく費用が高額になります。

 

外壁塗装業界には悪徳業者が多いため、自宅の広さに応じた価格相場を知ることでだまされないようにしましょう。

外壁塗装で光触媒を選ぶ際の費用相場

光触媒塗料はシリコンやフッ素塗料に比べて価格が高いです。

ここでは、光触媒塗料の1㎡あたりの単価や、光触媒塗料ごとの価格差も紹介します。

 

㎡単価と総額

光触媒塗料の1㎡単価は3,500円以上です。

施工内容や種類によって価格が大きく変動するため、最低金額が3,500円と考えておくと良いでしょう。

外壁塗装に使う塗料の相場は以下のようになります。

 

塗料の種類	1㎡単価の相場
ウレタン系塗料	2,210円〜2,460円
シリコン系塗料	2,550円〜2,720円
フッ素系塗料	3,060円〜3,310円
遮熱塗料	3,260円〜4,800円
光触媒塗料	3,500円〜

 

シリコン塗料で30坪程度の住宅の外壁と屋根を塗装する場合、70〜100万円程度が相場です。

光触媒塗料の場合、シリコン塗料よりも10万円以上は工事費が高くなるでしょう。

なお、光触媒塗料は外壁塗装のみで、屋根塗装には利用できません。

 

光触媒の種類による価格差

シェアの大半を占めていたTOTOが販売を終了したため、現在使える光触媒塗料はほとんどありません。

外壁に使える光触媒塗料の価格としては1㎡あたり3,500円〜5,000円程度が相場だと考えられます。

TOTOの光触媒塗料は4,000円〜5,000円程度で、他の光触媒塗料もこの範囲であることが多いです。

 

「バイオミミックコート」という光触媒塗料だと1㎡あたり3,500円程度です。

他の塗料の単価が2,000〜3,500円程度と考えると光触媒は高額な工事費用がかかります。

 

30坪の住宅における光触媒の見積額をシミュレーション

光触媒を塗装する場合の見積り例を紹介します。

光触媒塗料で外壁を塗装すると100万円程度がかかるでしょう。

シリコン塗料で塗装した場合は80万円程度のため、20万円ほど高くなります。

 

以下の見積りは、30坪で2階建ての住宅を想定しています。

軒天や破風といった付帯部は光触媒塗料ではありません。

名称	内容	数量	単位	単価	金額
仮設工事
足場	くさび式足場	288.0	架㎡	800	230,400
養生	メッシュシートなど	288.0	架㎡	400	115,200
外壁工事
高圧洗浄	水洗い	158.0	㎡	200	31,600
塗装	光触媒塗料	128.0	㎡	4,000	512,000
付帯部工事
軒天	下地処理、塗装	30.0	㎡	1,100	33,000
破風	下地処理、塗装	49.0	m	600	29,400
小計					951,600
諸経費					138,400
合計					1,090,000

 

上記は一例です。

塗料や業者によって価格は大きく異なるでしょう。

 

光触媒の費用相場が高額となるケース

光触媒の費用相場が高額となるケースはあるのでしょうか？

以下の条件で工事をする場合は外壁塗装の費用が高額となるおそれがあります。

 

足場の設置が難しい状況

隣家との距離が近い場合や、地面が不安定で足場を設置しにくい状況だと費用が高くなる可能性があります。

他にも、工事が難しい住宅構造をしているケースだと相場より高くなるかもしれません。

 

高額な塗料を使う場合

光触媒塗料は高額ですが、各メーカーとも独自性を打ち出すためにさまざまな機能があります。

光触媒の効果しかないものから、耐久性にこだわったものなどがあるため、性能が高い塗料を求めるなら費用が高額となるでしょう。

 

工事場所が業者の拠点から遠い場合

工事場所が業者の拠点から遠い場合、出張費用として別料金がかかるおそれがあります。

特に30km以上離れている場合は、高速道路を利用する必要性から出張費を支払うケースが増えるでしょう。

 

光触媒で安くするための業者の選びかた

光触媒塗料による外壁塗装の費用を安くするには悪徳業者にだまされないことが最も重要です。

悪徳業者かどうかを見抜くためには以下のチェックを行いましょう。

 

相見積もりをする

外壁塗装で優良業者を選ぶためには、複数の会社に見積もりを依頼する「相見積もり」が必須です。

同じ工事条件で複数の会社から見積りを取得すると、悪徳業者は価格が極端に高かったり安かったりします。

見積り項目もおかしな点が見つかるケースがあり、悪徳業者を見抜く上で相見積もり以上の対策はないでしょう。

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自社施工をしているか

費用を安くするためには自社施工をしている会社に依頼することが重要です。

自社施工をしている会社とは塗装の専門店を指します。

 

ホームセンター、ハウスメーカー、ゼネコンは自社で工事をしていません。

どのように工事をしているかといえば、下請けの塗装会社に依頼しています。

 

下請けに依頼する際に元請け会社は工事費の一部を仲介料として差し引くため、実際の工事費用はあなたが支払った額から少なくなってしまいます。

 

最初から塗装の専門会社に依頼すれば仲介料が引かれることはありません。

工事費を抑えたい場合は自社施工をしている会社を選びましょう。

 

自社施工をしているかどうかは会社のホームページをチェックしましょう。

職人の写真が掲載されている場合は自社施工をしている可能性が高いです。

 

また、事務所の所在地をグーグルマップで調べて倉庫があるかをチェックしましょう。

自社施工をしている会社は塗料や道具を保管しているため事務所のそばに倉庫をもつケースが多いです。

 

訪問営業は受けない

訪問営業をしている会社で優良業者は無いと考えられます。

外壁塗装におけるトラブルの多くが訪問営業の業者によるものです。

 

訪問営業をしてきた業者に依頼すると、高額な追加費用を請求されたり手抜き工事をされたりするおそれがあります。

 

優良な企業なら訪問営業をしなくても仕事には困りません。

訪問営業をしている業者は営業マンの費用も工事費に加算しています。

 

品質とは関係がない部分に費用を支払うことになるため依頼主であるあなたにメリットはありません。

 

見積もりにメーカーや商品名を記載しているか

見積りから優良業者を見抜くためには項目の具体性もチェックしましょう。

見積書の項目が具体的な業者ほど信用性が高いです。

 

塗料の商品名やメーカー名を記載せず「シリコン塗料」としか書かれていない業者は避けましょう。

 

優良業者であれば商品名だけではなく樹脂名まで記載してくれます。

見積書の項目が少ない業者は手抜き工事をする悪徳企業の可能性が高まるでしょう。

 

光触媒を使う際の注意点

光触媒は非常に特殊な性質をもった塗料です。

そのため一般的な塗料とは塗装方法が異なります。

光触媒を使って塗装する際は以下の点に注意しておきましょう。

 

適切な工事ができる業者は少ない

光触媒塗料は施工難易度が高いため工事が可能な業者はかぎられています。

優良業者であれば塗装できるでしょう。

 

しかし、未熟な技術の職人が塗装をすれば汚れを分解する性能が十分に発揮されません。

工事を業者に依頼する際には光触媒塗料の施工実績を確認しましょう。

 

屋根用が存在しない

光触媒塗料には屋根用が存在しません。

このため外壁の汚れは光触媒で対策が可能ですが、屋根はフッ素塗料など耐久性能が高い材料で対策をしなくてはいけません。

 

外壁に比べて紫外線や雨風を受けやすいため屋根の塗料は劣化が早くなります。

光触媒を外壁に使う場合は屋根塗料の耐用年数も揃えておきましょう。

 

他の塗料より高額になる

光触媒塗料は材料自体が高額なうえ、施工難易度が高いため作業費用も一般的な塗料よりかかります。

このため光触媒で外壁塗装をする場合はことを想定しておきましょう。

 

日が当たらない場所は機能しないことがある

光触媒は太陽光を受けて汚れを分解する塗料です。

このため太陽光が当たらない場合は効果を発揮できません。

 

太陽光が当たりにくい北側の外壁に光触媒塗料を使用すると思ったほど効果が得られずに汚れてしまうおそれがあるでしょう。

 

光触媒塗料に関しては、メーカーが公表しているほどの効果が得られないという声もあります。

公表されている性能を完全に信用しすぎるとトラブルが起こりやすくなる材料です。

 

色の種類が少ない

光触媒は色が極端に少ないです。

基本的に白や透明が多く、黒系の色は望めません。

 

色を付けたい場合は光触媒の機能が低下するおそれもあるため、光触媒の色によるデザイン性は期待しないほうがよいでしょう。

 

外壁塗装では光触媒を塗る前に別の塗料で塗装をするケースがあります。

光触媒を使う前の塗料で色付けするとよいでしょう。

 

今後、光触媒は使えなくなる可能性がある？

光触媒塗料をした業者は、効果などに疑問をもった依頼主とトラブルになるケースが多いです。

 

光触媒塗料は施工が難しく、効果を発揮するための条件が限られます。

このため業者と依頼主の認識に違いが起こってトラブルとなるケースが多いようです。

 

トラブルが多発しているためか、最大シェアの光触媒塗料を誇るTOTOが人気商品の販売をやめたため、今後は光触媒が使えなくなっていく可能性があります。

施工が難しくトラブルが多いため業者も使いたがらない傾向にあります。

 

まとめ

光触媒塗料の工事にかかる1㎡あたりの単価は3,500円以上です。

工事内容や業者によって価格は異なります。

 

光触媒は特殊な塗装方法が必要なため施工ができる業者がかぎられます。

また、太陽光が当たらない場所に塗装をしても効果は発揮できません。

 

外壁に光触媒塗料を塗る場合は業者に施工実績があるかどうかを確認して、相見積もりをすることで悪徳業者を見抜くようにしましょう。

悪徳業者にひっかかると必要のない高額な費用を請求されたり、光触媒塗料が期待した効果を発揮できなかったりします。

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