キッチンをリフォームするためには、大きな金額が必要です。キッチンリフォームの内容は複雑で、１００件のリフォームがある場合１００通りの見積もりができます。その内訳がわからないままリフォームを行う人も多くいます。
キッチンのリフォームには、どのようなお金がかかっているのかを知っておくと良いでしょう。
このページでは、キッチンリフォームの内訳と、工事別にどのくらいの費用がかかっているのか目安を紹介します。
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キッチンの費用の相場
キッチンリフォームの費用の相場は、５０万〜１５０万円程度です。キッチンリフォーム全体の中で、５０万〜１５０万円のリフォームの割合は、５０％以上になります。予算を１５０万円ほどみていれば、中価格帯の一般的なリフォームに対応することができます。
高価格帯のキッチンや、キッチンを移動したり大きくレイアウトを変更したりすると、その分費用はおおきくなります。
管理人はキッチンメーカーで働いていて、多くのお客様と接してきました。その中でも、１００万円〜１５０万円程度のキッチンリフォームをされる方が多かったように思います。
傾向としては、最初の見積もり金額は高くなりがちです。お客様は、最初はキッチンの金額の感覚が分かりません。ショールームなどで最新のキッチンや最新の機器をみて、好きなものを選んで金額が大きくなります。２度目以降の見積もりで、削れる部分を削って１５０万円以内に収まっていくようなことが多くありました。
予算を組んだり、価格を知るためには、実際に見積もりを取るのが一番手っ取り早いです。
キッチンリフォームの内訳
キッチンリフォームの費用は、主に「キッチン本体代」と「工事費」があります。それぞれの費用の内訳について解説します。
キッチン本体代の内訳
キッチンは、様々な部材が集まって一つの形となっています。選んだ仕様や、リフォームの環境によって、どのような部材が使われるか変わります。まずは、キッチンの見積もりの内訳にほとんど入っている、特に重要な部材をまとめました。
- 調理カウンター
調理カウンターは、システムキッチンに欠かせない部材です。「ワークトップ」、「天板」と呼ぶこともあります。材質はステンレスや人造大理石、最近ではセラミックが増えてきています。
- シンクキャビネット
シンクキャビネットは、シンクの下に配置するキャビネット（箱）です。シンクキャビネットの引き出しには、ザルやボウルなど、シンクでよく使うような道具を収納します。
- ベースキャビネット
ベースキャビネットは、多目的のキャビネット（箱）です。食洗機と合体して「食洗キャビネット」と呼ぶこともあります。また、小さい間口のキッチンでは、ベースキャビネットがない場合もあります。
- コンロキャビネット
コンロキャビネットは、コンロの下に配置するキャビネットです。コンロキャビネットの引き出しには、鍋やフライパンなど、コンロでよく使うような道具を収納します。
- レンジフード（換気扇）
レンジフードは、料理中の油煙を吸い込む設備機器です。レンジフードの横に吊り戸棚がない場合は、「横幕板」が必要になります。機種によっては、レンジフードの色を扉色に合わせることができるものもあります。
- ガスコンロ or IHヒーター
ガスコンロ・IHヒーターは、料理の熱源となるものです。基本的にどちらも規格のサイズが決まっているため、調理カウンターにすっぽり納まるようになっています。
- 水栓金具
水栓金具は、自動センサーで水を出すものや、シャワーが静かなものなど、種類は様々です。浄水器と一体型になっているタイプもあります。給排水管の部分で、「止水栓」や「フリーパイプ」といった部材が必要な場合もあります。
以下の部材は、必要であれば入っている部材です。仕様やリフォームする環境で、このような部材が必要ない場合もあります。
- 食洗機
食洗機は、自動食器洗い機の略称です。必要でなければ入れる必要はありません。しかし、現在の新築物件では、ほとんどが食洗機を採用しています。食洗機の性能も年々良くなっています。参考に以下のページをどうぞ。
- 吊戸棚
吊戸棚は、昔に比べて採用する人が少なくなっています。家族とのつながりを求めて、オープンキッチンのレイアウトにすることが増えたからです。現在の吊戸棚は、電動昇降機付きの吊り戸棚や、水切りカゴとして使える吊戸棚が人気です。
- 浄水器専用水栓
飲み水を確保するには以下のパターンがあります。
①浄水器専用水栓設置する
②外付けの浄水器を水栓金具に設置する
③浄水器付きの水栓金具を設置する
④ミネラルウォーターなど水を購入する
①の場合のみ、水栓金具と浄水器専用水栓の２本立てとなります。
- フィラー・サイドパネル
キッチンが壁と壁に挟まれている場合、隙間を埋めるためにフィラーという部材をいれます。扉面材で揃えることができるため、見た目はスッキリします。キッチンの横がオープンになっている場合は、サイドパネルを付けて、見栄えを良くします。
- 天井幕板
レンジフードや吊り戸棚と、天井との間に隙間がある場合、天井幕板を入れます。フィラーと同様で、隙間を埋めることで見栄えを良くします
- キッチンパネル
キッチンパネルがあると、壁に油や汚れがついても、サッと掃除することができます。既存のキッチンパネルやタイルがある場合は不要です。また、キッチンパネルは、キッチンメーカーではなく、他のメーカーから調達する場合もあります。
- オプション品
オプション品を追加購入することがあります。タオルかけやまな板立て、シンクに設置する水切りかごやサポートプレートは人気のオプション品です。
工事費の内訳
キッチンの工事は主に４つのステップに分かれます。
・既存キッチンの解体・処分（古いキッチンを処分）
・壁や床の補修・造作カウンターの工事（新しいキッチンを設置する準備）
・キッチン本体の取り付け（新しいキッチンの設置）
・配管工事・電気工事（新しいキッチンを使える状態にする）
それぞれの項目について解説していきます。リフォーム業者によって呼び名がちがったり、まとめて表記していたり、もっと細かく表記していたりする場合もあります。
既存キッチンの解体・処分（古いキッチンを処分）
- 解体工事費
古いキッチンの解体する工事です。
- 処分費
解体したキッチンの部材を処分する費用です。
壁や床の補修（新しいキッチンを設置する準備）
- 内装工事費
キッチンを取り外した場所は、傷んでいることが多いため、補修が必要な場合があります。キッチンを移動させる場合や、サイズを小さくする場合に補修が必要です。その他、新しく造作カウンターや間仕切り壁を設ける工事も含まれます。レイアウトを大きく変更した際は、内装工事費の金額も大きくなります。
キッチン本体の取り付け（新しいキッチンの設置）
- 搬入費
新しいキッチンを搬入する費用です。マンションの高い階に住んでいる場合、搬入費が高くなることがあります。また戸建て住宅でも、２階の窓から搬入しなければならない場合は、特別車両を手配して搬入費が高くなることもあります。
- 取付設置費
キッチン本体の取り付け費用です。大きなキッチンの工事や、調理カウンターのジョイント（つなぎ合わせる工事）が必要な場合は、２日以上を要する場合があります。
配管工事・電気工事（新しいキッチンを使える状態にする）
- 配管工事費
給排水の水道工事や、ガス管、排気ダクトなどの工事費用です。IHヒーターを使う場合は、ガス管の工事は不要です。既存のものを使うことができれば、この工事は不要です。
- 電気工事費
IHヒーターやレンジフード、食洗機や自動センサー水栓など、電気を必要とする機器に電源を用意して接続する工事です。配管工事同様、既存のものを使うことができれば、この工事は不要です。
その他
上記の工事費以外でかかるものもあります。
- 養生費
工事や搬入によって、周りのものが傷つかないように養生（破損防止の手当）する費用です。キッチンの周りや、搬入経路にあるものなどに、クッションとなるものを当てます。汚れ防止でビニールを敷くこともあります。
- 諸経費
交通費や現場管理費用など、上記に当てはまらないものをまとめた費用です。
まとめ
キッチンのリフォームは、様々な部材や工事が重なってひとつの形となっています。費用を抑えるためにも、細かい内訳に気を配ることは大切です。分からないところがあれば、リフォーム業者にどんどん聞いてみると良いでしょう。
内訳を知り、金額の目安をもとに正しい予算を組んで、無理のないリフォームを行いましょう。
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