家を建てる前に知っておきたい知識

家庭用のプールが欲しいと思ったら知っておきたい!費用面にまつわる6つのポイント

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家庭用のプール

設計者:篠崎好明さん

自宅にプールを…憧れますね。

単に遊ぶためのものだけでなく、ロケーションの一部となってくれるであろうプール。
お友達を招いて水遊びもよし、水辺でのバーベキューもよし。
生活を楽しむための機能としても魅力的です。

一般家庭用のプールを設置するための費用、ランニングコストはどのくらいかかるのでしょうか。
せっかく設置しても、月々かかる費用も計算しておかなければ、最終的には水を抜いたただの「空間」となってしまうかも…。

そうなってしまわないよう、イニシャルコストとランニングコストについて事前に「下調べ」しておきましょう。

まずは、どのような施工法があるのかという周辺知識から…。

 

1.施工法について

施工法にも数種類あります。

  • コンクリート
  • ライナーシート
  • 金属
  • FRP

などが代表例でしょうか。

お好みもあるとは思いますが、この中でシェアを伸ばしているのがFRPのプールではないでしょうか。
FRPとは、繊維強化プラスチックのこと。
ビルの屋上防水や木造住宅バルコニー防水に使われたり、船舶に用いられたりと、水に対する耐性は折り紙つきです。

この、「水を漏らさない」ということはとても大切な事です。
よほど山の中でもない限り、お隣の家が近いのが当たり前の日本では、プールの漏水は大変な事故につながります。
プールの底から漏れた水が自宅の基礎部分の土を流してしまえば、自宅が揺らいでしまいます。
また、お隣の土地にまで染みこんでしまえば、事と次第によっては損害賠償モノです。
水をしっかり遮断する面でも、このFRPは注目素材なのです。

プール施工に実績のある業者に、しっかりと相談して決定してください。
保証についても、説明を求めておくべきでしょう。

 

2.イニシャルコスト

サイズやデザインにもよりけりですが、ずばり「300~500万円」がイニシャルコスト。

プール本体も大切ですが、実はそれよりも大事なのが濾過機なのです。
濾過機の価格を渋ってしまうと、その後のランニングコストに大きな影響を与えます。

常にきれいな水を保つためには、きちんと濾過するか、もしくは水の入れ替えをしなければなりません。
たとえば、子ども4~5人で遊べる大型のプール(空気で膨らませるタイプ)で、1回あたりの水道料金は約400円(地域により異なります)。
約3立方メートルの水が必要です。
当然濾過機は付いていませんから、衛生上毎回入れ替える必要があります。

因みに、小学校でよく見るサイズのプールの水をひと夏維持するとなると、20~40万円の水道代がかかると言われます。

これを考えると、やはりプールのデザインよりも、濾過機をしっかり吟味する必要があることが解りますね。

最近の濾過機は性能がよく、1年に1~2回の入れ替えで済むまでになっているとのこと。
「イニシャルコストを渋ると、ランニングコストに大きく響く」ことがよくわかります。

 

3.ランニングコスト

濾過機の性能がよければ、電気代・水質維持のための薬剤を含んでも6000~10,000円で収まるといいます。

やはり、濾過機の性能がここでモノを言うのです。
アフターメンテナンスを含み、この濾過機の性能は徹底的に追及したいところですね。

では、なぜこの濾過機が大切なのか、また別の面を見てみましょう。

 

4.いざという時のライフライン

例えば、約13,000リットルのプールがあったとします。
何らかの事態で水道というライフラインが絶たれてしまったことを想定すると、このプールの水がとても大切な役目を果たしてくれます。

13,000リットルといえば、お風呂約65杯分。
お風呂1杯分の水は、夫婦ふたり+子どもふたり1世帯のトイレ2~3日分です。

飲料水はどうでしょうか。
いざという時のため、備蓄すべき水は最低でも1人分3リットル×3日分とされています。
4人分であれば、36リットルは必要ということです。
泥水の細菌やウイルスまでも除去してくれるボトルが、防災グッズとして売られていることはご存知ですね。
このような飲用濾過機があれば、このプールの水も飲み水に使用できる可能性があるのです。

いざという時のためにも、プールが欲しい…こういう方もいらっしゃるかもしれません。

こうやってみると、プールは単なるリラックスや娯楽のための設備ではなく、防災の面でも役に立ってくれるものとも言えます。

 

5.もしも濾過機をつけないのならどうなるか

必要に応じて水の入れ替えが必要なのはもちろんですが、藻が付きやすい状態になるために、デッキブラシなどを用いての清掃が定期的に必要となります。

また、蒸発した分の水の追加、秋ともなると舞い落ちる枯葉の除去など、こまめな管理が必須です。
また、夏場にはボウフラの発生源ともなる場所ですから、水の管理は難しいでしょう。
蚊の発生が発覚すると、ご近所からの苦情もあり得ます。

水質は、目に見えるものではないだけに、安易に自己流で行うことは危険です。
安直に塩素殺菌でしのごうとすると、水そのものが使えないケースも起こり得ます。
専門業者に定期的に見てもらう必要が生じます。
これらの手間暇や委託費用を考えると、濾過機は必須と断言できるでしょう。

 

6.濾過機のスペック+好みの素材で「自分好みのプール」

ランニングコストの面でも、維持の簡易さの面でも、濾過機は必須でした。
そのスペックをきちんと見分け、「濾過機ありき」で考えるべきプール。

防災面でも「プールのある家」を提唱している工務店やハウスメーカーもあります。
もちろん、専門の施工業者もあります。
じっくりと相談し、「水漏れしない>安全の水質>好みのスタイル」の優先順位で検討してください。

憧れのプールも、実用性までを見込んで手に入れたいものです。
手間をかけずに管理ができ、漏水の危険性も少ないしっかりしたものでなければ、単なるお飾りに成り下がってしまいます。

実績ある施工業者を探しましょう。
ランニングコストに至るまで納得できる回答を提出してくれるようでなければ、その業者とは縁がなかったと諦める潔さが必要です。
冒頭に挙げたように、自宅や近隣の家にまで被害が及んでしまう事も考えられるプール。
安易に、憧れだけで突っ走れるものではありません。

 

プールを作るならば、「安全第一」

生活の中に「水辺」を作るだけで、きらきらと明るい空間を作ることができます。
実際に水遊びを楽しむことも、その水辺を眺めることも楽しいものです。
自宅にプールを―こう考えるとき、周辺知識を含め学ばなくてはならないことが多くありました。

  1. 施工法について
    コンクリート、ライナーシート、金属、FRP…施工方法もいくつかある。
    好みのデザインによって選ばなくてはならないが、漏水の危険性を考えるとFRPに軍配が。
  2. イニシャルコスト
    300~500万円が相場のよう。
    予算が限られるのであれば、プール本体よりも濾過機を重視すべき。
  3. ランニングコスト
    効率の良い濾過機であれば、月々のランニングコストは6000~10,000円。
    アフターメンテナンスの料金も確認しておきたい。
  4. いざという時のライフライン
    13,000リットルのプールであれば、お風呂約65杯分。
    災害時に水道が絶たれてしまった時に、飲料水としても使える可能性が。
    また、それ以外にもトイレを流す時にも使えるメリットが。
  5. もしも濾過機をつけないのならどうなるか
    清掃や水質管理に手間暇が取られる。
    特に水質管理は難しく、専門業者に依頼しなければならないケースも。
  6. 濾過機のスペック+好みの素材で「自分好みのプール」
    どうしてもプールを希望するなら「水漏れしない>安全の水質>好みのスタイル」の優先順位で。

これらのポイントを熟考し、専門家の知恵、専門業者の技術を借り、夢を実現してください。
あなたの暮らしをより豊かなものにするために、プールは一つの大きな味方になってくれることでしょう。

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