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古民家リフォームする事のメリット・デメリット+古民家探しの2大要点

公開日: : 最終更新日:2014/08/07 リフォーム・リノベーション

設計者:坂口 弘樹さん

重厚な柱、梁…わざわざ移築して旅館やカフェにされるほどの古民家。

近年ではネットの普及から働き方も場所にしばられないこともあり、地方の古民家を改装しレンタルスペースやシェアオフィスとして貸し出す動きもあるほど。

これらの魅力はどこから来るのでしょう。

 

立派な木材は、今では希少価値のあるもの。

お金を用意しても手に入らないスケールのものもあるでしょう。

改めて木の良さが見直されていますから、時流に乗ったものと言えます。

更に、エコロジーな考え方にも沿っており、今後もさらに注目度がアップしそうなのが「古民家リフォーム」。

専門の大工さんを確保し、積極的に古民家リフォームに取り組む建築家もいるほどです。

 

リフォームか、建て替えか―実際に悩んでいらっしゃる方もおられるでしょう。

どのようなポイントで見極めればよいのかをピックアップします。

 

 

古民家を探す際にこれだけは抑えたい二大ポイント

1.家の基礎となる「土台」はどんな状態ですか?

古民家の特徴ともいえる土台は、土をつき、固めた上に石を据えて直接柱を立てています。

上物が丈夫であっても、これらの土台が沈下していれば、その部分の上部の柱や梁が傷んでいることが多くあります。

このような状態であれば、とても大変。

一度すべてを解体し木の骨組みだけにし、コンクリートの基礎を打ち、家をその上に持ち上げる作業が発生します。

土台がどんな状態か、これこそが費用を左右する最大のポイント。

 

 

2.屋根周りは雨漏りがしていませんか?

雨漏りがしているならば、建物の構造的に一番大事な柱や梁などの骨組み部分まで腐食が進んでいる可能性もあります。

なかなか見えない部分であることから、知らず知らずのうちに傷みが…ということも充分に考えられます。

家の基本の部分ですから、しっかり見極めのできる専門家に見てもらいましょう。

 

これらの「大前提」を抑え、それでもリフォームするだけの価値がある家であれば是非生かしてください。

 

 

古民家リフォームのメリット・デメリット

古民家リフォームのメリット

■資源の保護―先にも上げましたが、立派な木材は手に入りにくいもの。活かせるものは活かしたいですね。

■独自のデザインとなりうる―経年で美しく強くなった木材を有効活用することで新建材にはないデザインも手に入るでしょう。

■固定資産税が軽減できる―建ててからの年数により税額が決まる固定資産税。建て替えるよりも税の軽減が見込めます。

 

古民家リフォームのデメリット

■断熱性―日本家屋の特徴は「夏を持って旨となす」、つまり夏涼しく過ごすようにできています。断熱や暖房に係るコストを考えなくてはなりません。

■耐震性―法による耐震性を満たしていないケースも多々あります。補強が必要な場合も。

■古い木材を活用するための費用―同じ敷地内でリフォームする場合は解体から再度の組み立てまでの工期が長くなり、移築する場合は運搬費用が必要。古い木材をそのまま使用する場合は「洗い(「あく洗い」「しみ抜き」「日焼け落とし」「かび落とし」)」の作業のコストがかかる。

これらデメリットの部分はそのままコストに反映されます。

そのため、「その家に対する思い入れ」や「コストをかけてまで活かすべき建物かどうか」が一つの分岐点となるはずです。

 

実際に「建て替えよりもリフォームの方が」とお考えの家は、大規模なものもあることでしょう。

まず、快適に住める家にするためには先の「断熱性」「耐震性」「木材の手入れ」が必須ですからそのコストから見積もりを取りましょう。

のちに、デザインを活かし、おしゃれな空間を作るためのコストを見積もってもらうことも可能でしょう。

時期をずらしながら、一部屋ごとに手を入れる手法を導入している工務店もあります。

 

いずれにしても、時間がかかり費用も掛かるのが古民家リフォーム。

平均的な費用は、同じ建坪の新築木造の家の1・5倍~2倍とも言われています。

そのため、先の「必須の耐熱・耐震・木材の手入れ」から考えるべきと言えます。

また水回りや電気関連の工事も必要かもしれません。

 

新築と違い、慎重には慎重を重ねるべき古民家リフォーム。

既に家を継ぐなどで手元に家がある場合は別として、新たに購入を考えている場合はローンが通らないケースも珍しくありません。

リフォーム費用まで準備できるかどうかも念には念を入れて決断をすべきでしょう。

家の価値(購入する人の主観)=資産価値ではないことに気を付けてください。

 

また、更に今後のメンテナンスも充分見越しておかなければなりません。

何より木の家です。シロアリに対する備えが必要。

どんなに立派な文化財レベルの建物であろうが、やはりシロアリへの対策は必須項目です。

新建材でないだけに適度な間隔でのチェックとケアがとても大事なのです。

 

家を購入する際に入手してほしい情報として

市町村などの自治体がとりまとめをしている「空家バンク」のページがあります。

地方への移住を希望する方のために、安価な賃貸物件や売り物件の情報が定期的に更新されています。

また定住促進のためのNPO団体があれば、移住までのお手伝いをしてくれたりもします。

県産材を使用することを前提にしたリフォーム、耐震リフォームへの補助金などが各自治体で用意されてもいますので、そのような情報も常にキャッチしておきましょう。

それら補助金は当初予算に組み込まれることがほとんどです。

家の所在地の自治体から発行される市報などをくまなく読む癖をつけましょう。

 

また、地元で古民家リフォームに取り組む建築家や工務店との人間関係を築いておくのも大事なポイントです。

その土地ならではの気候に通じた職人さんの技術が必要になるリフォームです。

そういった意味ではとても気の長い作業となることでしょう。

リフォーム後も長いお付き合いが大事ですので、信頼できる相談相手の確保は必要不可欠な事項です。

 

新築と同様か、それ以上の費用がかかる古民家リフォーム。

通常のリフォームでも100%の夢をかなえることは難しい事ですから、リフォームに値するかなりの建坪の家では費用面から我慢せざるを得ない部分も増えてくるはず。

少しずつ気長に手を入れることが求められます。

 

 

古民家リフォームまとめ

古民家リフォームで気を付けたいことをおさらいしましょう。

  1. 断熱・耐震の補修補強が必要
  2. ローンが通りづらい
  3. 地元の建築家や工務店など経験ある人たちとのつながりが大事
  4. 家への思い入れ=資産価値ではない
  5. 費用は木造新築と同等か、その2倍ほどになるケースも

 

これらの障害を乗り越えてでもリフォームしたい家との巡り合いがあれば、是非ともその家の価値を維持していきたいものです。

 

そのためにも、様々な情報誌やNPO、勉強会などで常に情報を入手してください。

「知らなかった」では済まないことも。

特に、その家のよさを活かしていずれはお店などを開きたい場合はなおさらです。

用途変更の手続きも関係してくることから、建物にかかる基準が異なってきます。

先々まで見据えたプランニング、手続きが必要です。

期間と費用の余裕が更に求められることでしょう。

 

一方で、新しい家では味わえない重厚感を感じられるのも古民家の良さ。

使用されている立派な柱や梁は、今ではもう望めないものかもしれません。

手をかける価値のある家には、充分手をかけてあげたいものです。

今流行のローコスト住宅が一世代の住まいであるとしたのなら、古民家リフォームは住み継ぐ家です。

例え自分自身が先祖から受け継いだものでなくとも、出会いと費用に恵まれているのであれば「長生きさせて」あげたいですね。

その家の生命が長いのですから、リフォームする側も気長にお付き合いする必要があるでしょう。

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