理想の家って何だろう-4種類の一般的な家族構成別にまとめてみました
2014/12/03
今、様々な建築家やハウスメーカー、工務店などが提案する多くのプラン、多くの家がありますが、本当の意味での「理想の家」というのは何を指すのでしょうか。
もちろん、ご家庭により、また暮らし方によりその理想の家は変わってくるでしょう。
結婚したばかりのご夫婦の理想と、子育て中のご夫婦の理想、はては親御さんの介護をなさっているご家庭の理想は異なって当たり前。
まずは、一生涯住む家を前提として家を建てらえる場合、一度は考えておいて頂きたいことをお伝えします。
それは、「バリアフリー」。
ご夫婦が年齢を重ねられた本当の遠い将来に必要になるかもしれませんし、あまり考えたくはありませんが、不慮の事故で突然車いすの生活になってしまうかもしれません。
不幸にして事故に遭ってしまったがために、家を手放してしまうケースは意外にも多いものです。
バリアフリーの家は、誰にでも使いやすい家であるということ。
日頃の生活も楽になることでしょう。
先々新たにバリアフリー仕様にリフォームするとしたなら、玄関前のスロープ設置に20万円ほど、ドアの引き戸化が1枚当たり10万円ほど、バリアフリー仕様のユニットバスへの変更で80万円ほどかかります。
その他、フルフラットの床にすることも必要です。
これらを、のちにリフォーム工事をするのなら、最初からその仕様にしておくというのも先々の自分への備えとなります。
お体の悪い親御さん、ご親戚の方が遊びに来られても大丈夫ですね。
さて、遠い将来の理想の家はここまでにして、各世代それぞれの一般的な家族構成などをもとにして「理想の家」の平均像を探っていきたいと思います。
目次
- 20代・結婚したばかり・夫婦お二人・世帯収入700万円
- 30代・2歳1歳のお子さま2人+ご夫婦・世帯収入600万円
- 40代・子ども二人+ご夫婦・世帯年収1000万円
- 50代・ご夫婦ふたり・世帯収入1200万円
- まとめ
4種類の一般的な家族構成別に考える『理想の家』
【20代・結婚したばかり・夫婦お二人・世帯収入700万円】
共働きで、今すぐにはお子さまは考えられておらず、ご夫婦共通の趣味はアウトドア。
趣味の友人も多く、お友達の集まれる家にしたい。
このようなケースですと、やはり、家の中はリビングと、リビングから庭に直接アプローチできるウッドデッキはどうでしょう。
お天気の良い日は、リビングだけでなく、ウッドデッキから庭までがご友人との交流スペースとして広々と使えます。
また、ガレージそばにアウトドア用品をすぐに仕舞える収納スペースがあると便利ですね。
洗車用もかねて、外部に水道を引いておけば、アウトドア用品の洗浄にも使えます。
車から降ろしたアウトドア用品を下す→洗浄→収納庫へこのラインができるだけコンパクトにできれば、何かと便利でしょう。
お子さまができた時のため、例えば2階を準備するとしても、最初からしっかりと部屋の間仕切りをしてしまう必要はありません。
「スケルトン&インフィル」という考え方があり、枠だけ先に作っておいて、こまかな仕切りは後に追加・変更しましょうというもの。
生まれてくるだろう子供さんの人数や年齢に合わせて変更してゆくのが効率的です。
【30代・2歳1歳のお子さま2人+ご夫婦・世帯収入600万円】
ご主人おひとりでの収入。
子どもさんがまだ小さいので、奥様は専業主婦。
これからのお子さまの予定はなし。
このようなケースですと、やはり奥様の家事のご負担軽減を考えて1階キッチン周りに家事導線を集中させることがよいのかもしれません。
思い切って、キッチン周りにお風呂場までおければ、将来お子さんが一人でお風呂に入るようになった時も安心でしょう。
お洗濯だけでも重労働です。
奥様もいずれパートに出始めるでしょうから、成長期にさしかかったお子さんの胃袋を支えるために週に1度の食料品の大量買い出しもあることでしょう。
キッチン周りに小さくてもいいですから収納スペースがあると便利です。
まだお子さまも今はご夫婦にべったりの部分があるでしょうから、ご夫婦の寝室を1階に設け、そこで過ごすようにされてはどうでしょう。
近いうちに階段の上り下りができるようになったとき、できるだけお子さんの気配を感じながら奥様が家事をするために、スキップフロアはいかがですか。
お子さまの成長に合わせてゆける、「スケルトン&インフィル」の考え方もこのような段階では有効です。
【40代・子ども二人+ご夫婦・世帯年収1000万円】
中学生・高校生のお子さま。
さすがに思春期ともなると、個々のお部屋が必要です。
このような段階で家づくりを考えられた場合は、しっかりとお部屋を作ってあげるべきです。
リビング階段はどうでしょう。
必ずリビングを通らないと2階への出入りができないようにしておくと、1日に1度も顔を合せなかった、ということがなくて済みます。
この頃一番気になるのが、やはりお子さまの様子ですね。
家自体にコミュニケーションを取れるような作りをもたせておくことで、「無理にでも顔を見に部屋にゆく」といった不自然な行動をとらずとも大丈夫です。
また、最近家族のコミュニケーションに役立つと言われているアイテムが薪ストーブ。
断熱効果の高い最近の家では、(間取りや断熱材の影響を受けるとはいえ)薪ストーブひとつで家じゅうの暖房をなんとか賄える場合もあるとか。
人は暖かいところへ集まってきます。
読書、ゲームなど、持ち寄るものは人それぞれでも、やはりストーブのそばへ集まると言います。
リビングのアクセントになるだけでなく、家族の集まる場となる薪ストーブのリビング。
思春期のお子さまがいるからこそ、ちょっと検討してみたいアイテムの一つです。
【50代・ご夫婦ふたり・世帯収入1200万円】
子育ても終わり、ご夫婦二人の生活に戻られたご家庭。
奥様も本格的にお仕事に戻られているかもしれません。
これからのお二人の生活を考えた時、先に触れたバリアフリーも考慮に入れておきたいところです。
特にこだわりがないのならば、平屋はいかがでしょう。
お掃除が楽になります。
また、親御さんの介護が視野に入っている場合は、お迎えした後のお世話も楽になることでしょう。
リビングの一角に、腰を掛けてちょうど良いくらいの高さに畳コーナーを作られてはいかがですか。
ご高齢の方が遊びに来られたときも、ご家族と一緒に過ごしながら、体調に合わせて少し横になられたり、足をゆっくり伸ばせるなど、リビングの使い方にも少し変化を持たせられます。
可能であれば、ビルトインガレージないしは玄関そばまでに乗り込めるようにされると、病院への送り迎えの際にも天候を気にせずストレスフリー。
もちろん、奥様のお買いものの荷物を家に運び込む際の労力も最低限で済みます。
奥様の家事負担を最小限にとどめて差し上げるのが、この世代の最重要課題かもしれません。
まとめ
このように、世代別に考えたい家の作り(機能)は少しずつ違います。
後の変化に対応しやすい間取りを、経験ある建築家と一緒に充分検討してください。
部屋部屋をがっちり固めてしまうこともできますが、家は、やはり一生の一度のお買いもの。
長く愛せる、柔軟性のある家であってほしいものです。
目いっぱい夢を詰め込むつもりで、希望すべてを建築家にぶつけてください。
専門家の立場から、必要なもの・不要なものを選別してくれるでしょうし、更には、住まい手の視点からは見えなかったものを先回りして提案してくれることでしょう。
バリアフリーに関しては、特に数多くの作品を持つ建築家と会うように心がけてください。
「車いすが廊下で転回するにはこれくらい必要」というガイドラインのようなものはありますが、あくまでもそれは最低限度のもの。
実際の使い勝手は、やはり多く手掛けた建築家が「解」を持っています。
- 20代夫婦二人の場合は、子供部屋はスケルトンのままで良い。趣味などの優先でもOK
- 30代夫婦(ちいさな子供さんあり)ならば、子供さんの気配を家事スペースから感じられるように
- 40代夫婦(お子さんが思春期)ならば、自然な家族の接点が持てる流れを作る
- 50代夫婦(夫婦お二人に戻られた)ならば、これからお二人が年齢を重ねてゆくことも考慮に入れて
のようになります。
ご参考になれば、幸いです。
