家を建てる前に知っておきたい知識

ガレージハウス―家族に優しいメリット豊富…でもいくら位かかるの?

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ガレージハウス

設計者:近藤晃弘さん

車やバイクが趣味の方にはたまらないガレージハウス。

ビルトインガレージの家、もしくは別棟のガレージが家と同じ敷地内にあるものを指します。

ただ車を入れておくだけでなく、作業用のスペースも確保できればお休みの日に車のメンテナンスもでき、一石二鳥。

更に楽しいカーライフ・バイクライフを満喫できますね。

 

このガレージハウス、なにも車が趣味の方だけでなく、ご高齢のご家族のいらっしゃるご家庭や、週末に1週間分のお買い物をされる奥様などにもとても実用的なものです。

ご家族の病気のような、とっさのお出かけにも便利ですし、重たい荷物を遠い駐車場から持って帰る必要もありません。

そういった実用面からも、近隣に駐車場を確保できないエリアでこそ検討したい家が、このガレージハウスなのです。

 

このガレージハウスにも、もちろんメリット・デメリットがあります。

予算や注意点も多々ありますが、その前にガレージハウスの検討の材料として、それぞれのポイントをピックアップしておきましょう。

 

 

ガレージハウスのメリット・デメリット

メリット

家の内部、もしくは敷地内にガレージがあるので、車が趣味の方には「楽しい家」。

常に車を利用しなくてはならない地域にお住まいの方には、実用面でも頼もしい存在。

車やバイクが雨ざらしにならないので、傷みが少なくて済みます。

建て方によっては、リビングから車を眺められるなどの「見る楽しみ」も。

車やバイクへのいたずら、盗難のリスクが減ります。

駐車場代がとても高いエリアでは、その金額分で車を楽しめる家を予算内で建てられるかも。

雨の日のお子さまの遊び場や、時にはバーベキューなど他の楽しみ方への流用も。

ごみ分別の種類が多い自治体に住んでいる場合、それらの仮置き場にもなります。

庭に置いておくと物騒な大きな道具などもしまっておけます。

 

 

デメリット

1階部分に開口部を大きく取ることが必要なので、2階建て・3階建てにする場合、それに適した強固な建て方(工法)を選ばなくてはなりません。

家に最も近い場所でエンジンをかけることになりますので、多少の騒音は我慢。

長時間エンジンをかけることが想定される場合、換気の計画を充分に立てないとなりません。

車やバイクのメンテナンスを行う場合、照明とコンセントをしっかりと準備したいところです。

入庫の際に失敗して入り口にぶつけてしまえば、家にもダメージを与えることになるかもしれません。

狭小な土地でガレージハウスを建てる場合、1階面積が取られて生活に必要なリビングや部屋を2階以上に置かざるを得ず、使い勝手が悪くなることも。
これらのメリット・デメリットを頭の隅に入れた所で、

建て方(工法)について考えてみましょう。

 

 

従来の木造建築では難しいことも

家の一部が大きく開けていなくてはならないガレージハウス。

家を耐力壁などの面で支える造り(モノコック構造)では、強度面での不安が出てきます。

2階建て・3階建てですと、ガレージの上にも重みが発生しますから、それらを支える面が(少なくとも)ガレージ入口の1面分欠ければ、その不安も仕方のない事。

そのため、ガレージハウスを検討される場合は、ラーメン構造(柱が梁と強力に接合された造り=点と線で支える)の家がよいでしょう。

つまり、家の建て方(工法)が限られるケースも出てくるということ。

このため、どの業者でも施工できる訳ではないのです。

これは、耐震面から考えても、とても大切な事です。

条件によっては、せめて1階部分だけでも「コンクリートの家」でないと実現しないことも。

 

 

敷地が広いor敷地前道路の広さが求められる

敷地が広ければ、ガレージを含んだ家をどう建てるかや、別棟のガレージをお考えであってもさほど問題はありません。

ですが、敷地をそう広く取ることができない場合は、家の前の道路(前面道路といいます)がある程度広くないと建築は難しくなります。

道路に対して車を直角に入れるのであれば、道路の幅は6メートルは必要、と言われます。

また、交通量の多い道路に面していれば、車の出し入れそのものが難しいかもしれません。

特に朝晩の通勤ラッシュの影響を受ける道路に面していればバックで入庫することは困難かもしれません。

運転技術も求められることでしょう。

2台分を確保しようとすると、開口部(幅)は5メートル。

車を入れたはいいけれど、乗り降りのためにドアが開けにくいのはいやですね。

日頃の使い勝手も充分検討しておくべきです。

 

 

防犯のためにもシャッターは必要

車いじりが趣味の方には憧れのガレージハウスですが、週末だけで作業が終わらないこともあるかもしれませんね。

作業中、車をジャッキアップしたままにしておけるのもガレージハウスのよいところ。

車が外部から見えないこと、部品などの盗難が発生しないようシャッターなどの防犯面での配慮が必要です。

できれば、電動のものを。

快適である上に、週末に1週間分のお買いもの荷物を車から降ろさなくてはならない、一旦ためておいた分別ごみを出さなくてはならない女性には実用面・体力面でも必要です。

 

 

コストアップ必至!?手が出ない?

これらのことを考え合わせると、ガレージハウスには

  1. 比較的広い敷地
  2. 前面道路の幅が広くなければならない
  3. 強度の面から工法が限られる
  4. 換気・照明・コンセントなどの設備が増える

など、コストアップにつながるポイントが多くあります。

ですが、駐車場を別に借りざるを得ず、そこが月に万の単位になるようならば、充分にモトは取れる計算になるでしょう。

1万円ならば、1万円×12ヶ月×ローンの35年=420万円です。

金銭的なメリットが出てくるケースがあります。

 

 

一般的な木造住宅に比べてどのくらいの予算が必要?

もちろん、工法や土地、設備の条件によりけり。

ですが、あえて何らかの形で計算してみるならば、

  • 坪単価80万円の家

を想定して割り出してみると解りやすいかもしれないですね。

最低限でも、車1台分で5坪ほどは必要ですから、400万円ほどはガレージ部分に取られてしまうことになります。

居室でないスペースにこの金額を支払うのを高いと感じるか、そうでないか…。

何はなくとも車が大好きという方、また、ご家族のご病気などでいざという時にすぐに車を出せる環境が欲しい方にとっては、先に挙げた「420万円」でクリアできる計算ですから、さほど気にならないのではないでしょうか。

 

 

おさらい―必要度とのバランス

メリット・デメリットを見比べながら、それでもガレージハウスをご希望の方―。

かなりの車好きか、ご家族のご事情で家にガレージを、とお考えのはずです。

今は、木造でも強度を持たせた建て方が可能となってきていますし、1階部分だけコンクリート、2階・3階を木造と組み合わせての建築も可能です。

 

最も大事なのが「土地の条件」でした。

前面道路の幅により使い勝手が左右されますし、狭い土地に3階建てを建てようとしても、建ぺい率などの問題で難しいこともあります。

1階のほとんどをガレージに取られてしまい、実際の生活のエリアが2階・3階になってしまうと、不便さを感じてしまうこともあり得ます。

 

「車と家族の共存」。

このあたりのバランスを、充分に検討する必要がありそうです。

ガレージハウスに関しては、強度確保や高さの問題などが出てきますから経験のある建築家に依頼するのが一番です。

ガレージハウスは、まだまだ日本では一般的ではありません。

ハウスメーカーでも、やっと商品のラインアップに上がりはじめてきたところ。

知識の豊富な、安心して任せられる建築家への依頼が近道なのです。

まずは、建築家に匿名で気軽に家づくり相談してみませんか?

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