コレさえ知っておけば後悔しない!?家の間取り失敗事例8と回避術
家というもの、家族が365日寝起きをする大切な入れ物です。「ああ、あんなイメージの家に住みたい」とテイストだけで決める方は、まさかいらっしゃらないでしょう。暮らし方を大きく左右するのは家の間取りです。
暮らしやすさは、家族構成やライフスタイルによってさまざま。とはいえ、おおよその“公式”のようなものは存在するようです。「これは失敗だったのかも」という声を、ご紹介します。
1.「吹き抜けで光熱費がアップ」
今流行中の吹き抜け。隣家が迫った狭い土地で明るさを確保するために重宝されている造りですが、1階と2階の一部が“筒抜け”になっていることから、暖房・冷房の効率が悪くなったという声もちらほら見受けられます。
冬場はせっかく温めた空気は2階にのぼり、夏場は冷やした空気は2階にまで回らない―冬場、手作りのシートで、1階と2階を区切るという工夫をされている画像も多くあります。
ローンの支払いのためにせっせと節約をしているのに、光熱費にびっくり、ということもありうる吹き抜け。断熱や空気の循環をしっかり考えないとならない間取りです。吹き抜けの設計や施工事例の多い建築家や施工業者の力を借りなければならない間取りといえそうです。
2.「広いキッチンに憧れていたけれど」
家の間取りの中でも、特にキッチンは大事な場所。日々の家族の健康の根幹である“食”を司る場所です。リビングやダイニングと一体的にすることも流行中ですから、美しく広いキッチンを求める方も増えているようです。
ですが、キッチンがあまりにも広すぎると、移動だけでくたびれることもしばしば。特にアイランドキッチンや対面キッチンは人気ですが、一歩間違うと、「無駄に歩く」造りになってしまいます。いつも人を呼んで夕食を共にする、というご家庭でもない限り、コンパクトな動線が基本です。「冷蔵庫」「下ごしらえ」「煮炊き」が数歩で完結するのが理想です。
これを理解している方は、「コの字型」のキッチンを希望するといいます。これならば、調理のための動きが小さな三角形で完結するからです。
3.「トイレの位置―これは微妙…」
ご友人を招くことが好きなご家庭であれば、トイレの位置も考えなくてはなりません。部屋はせっかく“振り分け”にしたのに、トイレが特定の部屋の隣にあった…これでは、夜間におちおち用を足すことができません。音やニオイの心配で、ご家族か、もしくは泊まりに来てくれたご友人が我慢するとなるといい間取りとはいいづらいものです。
できれば、リビングやダイニングなど共用のスペースそばに配置しましょう。バスルームと同様、プライバシーに配慮をするなら、どの部屋からでも気兼ねなく出入りできる場所にあるのが理想的です。
4.「収納の位置と量で失敗」
家の間取り自体は成功、でも、収納は盲点だった…という声も少なくありません。たんすなどの家具を極力減らしシンプルに住まいたいというニーズが高まっている今、収納は充分に検討しなければならない大事な要素。各部屋に収納が必要なのはいうまでもありません。
同時に考えなくてはならないのが、その収納力です。部屋それぞれに収納するモノも違えば、量も違います。特に子ども部屋は、お子さまが大きくなったときのことまでを考え、充分な容積を確保しておかなくてはなりません。
この問題を解消するため、洗濯機を置く・室内干しをするランドリールームとウォークインクローゼットを一体的に配置することを希望する方もいらっしゃいます。家事動線が短くて済む上、衣類も“一括管理”。1階にこのような間取りを設ければ、家族総出のお出かけに要する時間もかなり圧縮できるはずです。また、各部屋に設ける収納スペースも最小限で済むかもしれません。
5.「子どもが自室にこもるように…」
親の世代と子どもの世代とが、濃密な時間を過ごせるのは、実はたったの10年です。10代ともなれば、子どもさんもプライバシーを保てる空間を希望し、自室を欲しがるということも普通に起こるからです。つまり、この10年間をどう過ごすかが親子の関係を決定すると言っても過言ではないでしょう。
「部屋」というがっちりと区切られたスペースではなく、なんとなく親子双方でその存在を意識できるような間取りを考えてみてください。近頃の流行は、スキップフロアやリビング階段です。親のスペースと子どものスペースを緩やかにつなげる工夫は必須です。
子どもさんが過ごす部屋は、将来的に完全な個室として使えるよう、手を入れられる余地を残しておくとよいでしょう。
6.「コンセントの数と位置で失敗」
自由設計の家たるもの、コンセントの数や位置も(一定の範囲内で)決めることができます。ここで意外なほどの失敗例が挙がっています。特にキッチン周りでは、増える一方の調理家電の数に追いつかず、たこ足配線をせざるを得なくなったりすることも考えられます。どこにどんな家電を置くのか、延長コードで伸ばす必要がない位置にあるか、充分に検討してください。
更にいうなら、インターネットの速度を保つために、またはセキュリティの問題から、無線LAN(Wi-Fi)ではなく有線でネットを使用したいという希望をもつ方も多いようです。このようなときは、コンセントカバーにLANケーブルを差し込めるタイプのものがありますので、どの部屋でパソコンを使うのかを決めておくとよいでしょう。
将来的にバリアフリーにしたいという希望があるのならば、コンセントの位置は高くしておくと便利です。一般的な家で見られるような低い位置にあると、車椅子の車輪が刺さっているコンセントプラグにぶつかり、思わぬケガや家電製品の故障につながることもあるのです。
7.「ご近所さんの目が気になる…」
敷地が狭く、隣家との距離を広く取れなかったときに良くある間取りの問題がこれです。たとえば、「お隣のリビングと自宅のトイレやバスルームの窓が近くて、気になる」、「お隣のリビングと自宅の寝室が近く、睡眠がうまく取れない」―こんな理由で、お互いに気まずくなってしまうという事例です。
自分の理想の間取りを追求したばかりに、ご近所同士でギクシャクしてしまうのも困りもの。これは、やはり後から建てる(もしくはリフォームする)方が配慮をしたいものです。つまりはプライバシーの問題なのですから、お隣同士で干渉しあわないよう、柔軟に考えてください。
8.「玄関収納ばっちり!」―でも…
家に出入りする場所である玄関。ちょっとした荷物やコートをかけておけるよう、玄関脇に大き目の収納スペースを設ける家が増えているといいます。大家族や、靴の多い方には便利に使える間取りですが、ここに換気扇を設けることを忘れ、「なんとなくいやなニオイがリビングまで…」といったこともあるようです。
これは、間取りというより、設備の問題ではありますが、間取り次第で軽減できる問題でもあります。どうしても玄関周りの収納を大きめに取りたいときは、間取り・設備の両面からニオイ問題を解消しましょう。
おわりに
今現在流行中のスタイルを中心に、間取り面での失敗例を取り上げてみました。やはり、家は日々の生活を快適にするためにデザインするべきものです。間取り次第で、暮らしやすくも、暮らしづらくもなる家ですから、「好みのスタイル・デザイン」ありきで考えてはならないものなのかもしれません。
安心できる家は間取りから―もしも建築家と一緒に作る自由な家を希望するなら、自分の好みを“ゴリ押し”するのではなく、専門的な視点からのアドバイスを柔軟に受け入れる姿勢を持っていたいものです。
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