憧れのコンクリート打ちっぱなし住宅その前に!メリット・デメリットをおさらい

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auiewo編集部
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住宅・建設業界のライター歴8年の編集が主に執筆。必要とされる記事をわかりやすく執筆することを目指しています。
コンクリート打ちっ放し住宅

設計者:川嶌 守さん

「デザイナーズ」と呼ばれる家やマンションの多くは、コンクリート打ちっぱなしであるかもしれません。

木造の家と違い、大空間が作れるというポイントがそのメリットとして挙げられるコンクリート打ちっぱなし住宅。
また、「防音」の面でも、その性能は木造の比ではありません。
二階で子供が走り回っても外部では全く気付かないほど、防音性に長けています。
更には、木造では実現できない「耐火性」も特徴です。

「デザイン性」だけでなく、この「大空間」「防音」「耐火性」の面から、このコンクリート打ちっぱなし住宅を希望される方も多いのではないのでしょうか。

ですが、メリットにはデメリットも付いてきます。

この「コンクリート打ちっぱなし住宅のデメリット」とはどういったものがあるのでしょうか。
メリット・デメリットをピックアップしてみます。

 

1.コンクリート打ちっ放し住宅のメリット

1-1.デザイン性

木造や鉄骨の家と異なり、形状を自由に造れるのがコンクリートの家です。

まるでそこですぱっと切り落としたような壁面、なだらかな曲線―コンクリートの家だからこそ表現できるデザインは幅広いものです。

他にはないこれらのデザイン性を求める方には大きなメリットと言えるでしょう。

どこにもない「我が家」を実現するには、このコンクリートの家がうってつけのケースも多いのです。

1-2.大空間の実現

広々としたリビング、外部と室内を大きくつなげてくれる広い窓、このような大空間を実現できるのもコンクリートの家ならではでしょう。

柱で支えるのではなく、コンクリートの壁面で建物全体を支える作りですから、このような広い空間を実現できるのです。

屋内でも、極力仕切りを減らしたいとお考えならば、このコンクリートの家は一考の価値あり、です。

1-3.防音

音は、空気や物質の振動を介して外部から内部へ、内部から外部へ届くことはご存知の通りです。

木造や鉄骨(軽量鉄骨を含む)の家と比べ、コンクリートの家はその物質そのものの比重の高さから、音を通しにくいことは想像に難くありません。

このことから、シアタールームが欲しいとお考えの方、楽器演奏をご趣味とされている方にとっては有利な家と言えます。

特に、地下室を設けることができるのであれば、この防音の面で更にメリットが見いだせるでしょう。

1-4.耐火性

これはもう、言うまでもありません。

躯体そのものが不燃性のものであること、約1000℃の炎に1~2時間さらされても燃えず強度も落ちないことから、特に家の密集した都市部では防災の面からも有利です。

これを証明するデータとして、火災保険料率が低いことが挙げられます。

木造住宅の約3分の1の金額に収まります。

もしも仮に火災が発生しても、近隣への延焼の可能性が低いことから、敷地ぎりぎりにまで家を建てることができます。

 

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2.コンクリート打ちっ放し住宅のデメリット

2-1.熱伝導率が高い

素材そのもの(コンクリート)は、外気熱を室内に伝える「熱伝導率の高さ」から、夏は暑い・冬は寒い家となりがちです。

これは素材そのものの問題ですから、「こういうものだ」と割り切る必要があるでしょう。

もちろんこれにも対応策はあり、外断熱を施すことである程度このデメリットは排除することが可能です。

ですが、コンクリート打ちっぱなしの味を外観に活かせないケースも発生します。

外観に打ちっぱなしの味を持たせたい場合は、室内側へボードにクロスや塗装を施すことで断熱材を使用することができます。

内側も外側も打ちっぱなしで…という希望は、特に暑さ・寒さが顕著なエリアでは実現が難しいかもしれません。

2-2.結露・カビが起きやすい

ご存知の通り、コンクリートとは「砂や砂利」(骨材と呼びます)をセメントと水の化学反応で硬化させることでその強度を得る建材です。

その化学反応に必要な水分は、コンクリート打設時より3~5年をかけてゆっくりと余剰分が抜けてゆきます。

つまり、この期間中は、家の内部にも常に水蒸気が漂っていると言えるのです。

それでなくとも湿気によるカビが体に及ぼす影響が注目されている状況ですから、この余剰水分が抜けてゆく期間は殊更注意が必要でしょう。

暖房器具も、いわゆる「燃焼系」(石油ストーブ)は水分を発生させるため避け、水分発生のないエアコンでの暖房をする必要があります。

2-3.汚れが目立ちやすい

コンクリートの特性として、どうしても雨染みやカビなどの汚れが付きやすいことが挙げられます。

コンクリート打ちっぱなしの建物が定着し始めた、いわゆる「バブル期」に建てられたもののなかには、廃墟かと思ってしまうほど黒ずんでいるものもあるはずです。

もちろん、これを味わいとして受け止められれば良いのですが、そうでない場合は特殊な手当が必要です。

光触媒フッ素コーティングなどの塗装剤を数年に一度のサイクルで塗布し直すというメンテナンスが求められるでしょう。

2-4.施工業者の腕が必要

コンクリートの家は、施工する技術者の腕ひとつでその出来・不出来が決まってしまいます。

あまり知られていないことのひとつに、コンクリートは温度管理がとても難しいことが挙げられます。

打設(型にコンクリートを流し入れる作業)の施工タイミングに合わせて工場から搬出しますし、現場で作業が手間取っているようならばミキサー車は木陰で現場に入る時間を見計らうことが必要なほど、コンクリートはデリケートなのです。

冬場は、コンクリートが硬化する期間に含まれる水分が凍結することで、もろいものとなってしまいます。

これを避けるために、冬季の夜間はジェットヒーターなどで保温しながら養生をしなければなりません。

素材そのものがとてもデリケートなのです。

更に、手慣れた技術者でも避けづらいのがコールドジョイントと呼ばれる現象です。

これは、先に打設したコンクリートに、次のコンクリートを継ぐ際にできる、完全に一体化できない部分のことです。

これもやはり、ミキサー車の手配ミスなどで一気に打設できなかったときにおこりがちなこと。

同じ日に打設しても起こってしまう程のものです。

2-5.建物自体の重さ

コンクリートの家といえば、「地震に強い」というイメージがあります。

がっちりと固める構造ですから、当然と言えば当然です。

ですが、素材そのものが重たいことから、地盤を選ぶ建て方と言えるでしょう。

建てたいと思った土地が軟弱な場合、地盤改良が必要です。

セメントをかなりの深さにまで打設する「深層混合処理工法」、鋼管杭や既製コンクリート杭を求められる強度に達するまでの数・深さで埋め込む「杭工法」などがあります。

地盤によりけりですので、詳細な地盤調査が必要となります。

木造や鉄骨の家より神経を使う部分がここです。

2-6.寿命を迎えた時

コンクリートの家であっても、いずれは寿命を迎えます。

その時は、大型重機で破壊しなければなりません。

さらにその家の”残骸”は産業廃棄物として扱われますので、大きな費用が必要です。

建てるときのコストやメンテナンス費用はイメージしやすいですが、家がその役割を終えた時まで考えておきたいのがこのコンクリートの家です。

お子さんやお孫さんの代で建て替え時期を迎えるであろうコンクリートの家。

その時に更地にするための費用を大きく用意しておかなくてはならないのです。

その家を売りに出す時も、恐らくは土地代だけの価値になっているでしょう。

その時は大方の場合、売主の責任において更地にする必要があるはずです。

 

コンクリート打ちっぱなし住宅のメリット・デメリットはしっかり比較して

ここのところの住宅建て直し需要に乗って、地元密着の工務店でもコンクリートの家を「地震に強い家」として押し出すテレビCMを打っているところがあります。

せっかく強い家ならば、ちょっとスタイリッシュにということでコンクリート打ちっぱなしの住宅を希望される方もいらっしゃるでしょう。

「コンクリート打ちっぱなしの住宅」は、もしかすると趣味性の高い家と言えるかもしれません。

住まい方にまで思いを巡らしてくれ、コンクリートの家ならではのトラブルの回避法を熟知した建築家を探し出してください。

納得のゆくまで相談に乗ってくれる専門家を求めるジャンルの家、といっても過言ではありません。

貴方にピッタリの住宅を探すならこちらがお勧めです。



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