住宅ローンと転職―金融機関がチェックしている主な項目6つ

公開日: : 住宅ローン ,

住宅ローンと転職

住宅を購入するに当たり、住宅ローンを組む方がほとんどでしょう。
同じ会社に長期にわたり勤め、収入の証明が充分にできる方もほとんど。
何より、借りる額も数千万円になるために、
借りる側も「きちんとした会社に長く勤めている」ことが条件であることは重々承知しているはずです。

ですが、中にはキャリアアップのための転職を前々から考えている、という方もいらっしゃるかもしれません。

転職は、住宅ローンを組むに当たり、申込みの結果に影響を及ぼすのでしょうか。

まずは、金融機関が住宅ローンの申し込みの際にどこを見ているのかから知りましょう。

 

金融機関がチェックしている項目は?

自分が住宅ローンを組めるかどうかは、
まず、金融機関が審査項目としてどこを見ているかを知ることが対策の近道。

  • 完済の予定年齢
  • 借入時の年齢
  • 勤続年数
  • 年収
  • 担保物件の価値
  • 健康状態

などです。

これらは、「今後の返済に大きくかかわるポイント」として
金融機関のみならず、借り手も充分に理解できています。
「お金を借りたはいいけれど、返せない」となると
金融機関も、借り手のご家族にとっても互いに良い事でないことは明白です。

自分自身の信用情報に傷を付けたくないばかりに、
返済を優先し、日々の生活の楽しみから、時には食費を削る事態にまで陥ってしまっては大変です。
そのあたりも、金融機関だけでなく、借り手が自分自身で重々チェックを行うべきです。

 

転職のタイミングにより、影響は大

通常、金融機関は年収も当然のことながら、勤務年数もチェックしています。
先に挙げた項目にも含まれていましたね。
勤務年数を1年以上と定めているところもあれば、3年以上と定めているところもあります。
これらの条件が意味するものは、
「きちんと返してもらえるのかどうか」ということ。
一つの会社に1年もいられないような人にお金は貸したくないと考えるのは当然のこと。
そのことから、
「転職直後の住宅ローンは難しい」と理解しておいた方がよいでしょう。

 

キャリアアップのための転職から半年で融資可決というケースも

一方で、技術職の方がキャリアアップのための転職をされた半年後に
住宅ローンのOKをもらえたというケースもあるようです。
キャリアアップ=収入額のアップだった、という例です。

転職先の会社規模が大きく、過去の勤め先に比べ収入が明らかに上がっていたからでしょう。

金融機関が見ている「勤務年数」はつまり、収入が安定して得られるかどうかもチェックしているから。
この方の場合は、
「実際に収入も上がっているし、会社の規模も大きくなっていることから、今後も大丈夫だろう」と判断されたものと考えられます。

このため、

  • その転職の理由は何なのか
  • 今後の収入は安定して見込めるか

というポイントが大事、ということですね。

ですが、個々の金融機関がどこに重点を置き、借り手を観察しているかはわからない部分があります。
そのため、「実際に当たって見なければわからない」というのも事実。
収入も上がったと胸を張って言える状況であれば、
ファイナンシャルプランナーなどのお金の専門家に相談の上、
金融機関の窓口へ出向くことも悪い事ではありません。

 

住宅ローンを組んだ後の転職は?

この場合は、速やかに転職した旨を連絡しましょう。
その連絡を怠った時、
返済中に何らかの問題が発生した場合は、転職前の会社に連絡が入ることになります。
すると、電話口で「その者でしたら、昨年退職しました」などという会話が繰り広げられてしまいます。
すると、借り手の信用性が多少なりとも損なわれてしまうこともあり得ます。

住宅ローンを組み、支払いを続けている最中の転職も
このご時世ですからそう珍しい事ではありません。
転職した場合は、恐れずにすぐに連絡することをお勧めします。

住宅ローン返済中の転職に、何らかのペナルティ(罰則)が課されることはないでしょうが、
転職の事実をきちんと伝えておけば、
仮に返済に関しての悩みを抱えてしまうことになった場合にも
窓口へ相談に行くこともスムーズなはずです。
長い間の付き合いになる金融機関ですから、
早め早めの連絡・相談が大事なのです。

 

発想の転換―住宅ローンを組めないなら「準備期間」として割り切る

もしも、転職直後で住宅ローンが組めない、となったのなら
そこで諦めてしまわずに、頭金の貯蓄をするなどの「準備期間」と捉えるのはどうでしょうか。
残念ながら、以前の勤め先からの給与額から収入が落ちてしまった場合は、
頭金を厚く準備しておくことで
実際に住宅ローンが組めた際の月々の支払額を落とすことができるはず。

また、他のローン(車のローンやカードローンなど)の完済をしておくことや
何らかの問題が発生したときのための「予備のお金」を貯蓄することもできるかもしれません。
住宅ローンを組むということは、数十年間はその支払いを続けなくてはならないということ。
想定される様々な事柄に備えておくのは、後々必ずプラスになって返ってきます。

全てを計画的に運ぶための期間として有効活用するように、思考を切り替えてくださいね。

 

住宅ローンを組んだ後の転職は―融資をしてくれた金融機関へすぐに相談

数十年前と異なり、「一生この会社で」という人も少なくなっているのが現状であるだけに、
転職に関しても金融機関もきちんと相談に乗ってくれることでしょう。

それでも難しい場合は、
条件の良い商品への借り換え、手持ち資金を多少切り崩してでも繰り上げ返済、
親族へ資金援助を頼むなどの方法があるかもしれません。

何らかの時のための貯蓄を切り崩してでも繰り上げ返済に充てた方ががよいのか、
それとも月々の返済額を減らす方が良いのかは、ケース・バイ・ケース。
ファイナンシャルプランナーや金融機関への相談が有効です。
年収が即座に上がる転職先はなかなか見つかりません。
ある調査では、転職をすることで年収が落ちることが約半数。
金融機関側から月々の返済を少しでも減額できるよう提案してくれることも少なくないでしょう。

 

転職前と転職後―住宅ローンに有利なのはどっちだ?

この問題に関しては、圧倒的に「転職前」です。
ですが、見方によっては
「転職することが先に決まっていたのに前の会社での年収で申し込みをした」と受け取られかねない状況でもありますから、
住宅ローンを組んですぐの転職は避けたいところです。

転職するにしても、年収ダウンが考えられる場合には
何らかの際に当座をしのげるお金を蓄えておく必要がありますから、
家を購入するのと同じくらい慎重に、長期的に計画し、実行する必要があります。

年収ダウンと住宅ローンが重なってしまっては、
ご家族の幸せを守れなくなるリスクが生じるのは目に見えています。
家を建てることと同じレベルで、慎重に考えてください。

もちろん、「会社都合」や、
「あまりにも会社のブラック化が進み心身ともに壊しそうだ」という特殊ケースは別です。
ご家族のため、お勤めをしているご本人のためにも緊急避難的に離職や転職を考えなくてはならない場合もあるでしょう。

キャリアアップ(年収アップ)を狙った転職であっても、
金融機関によっては勤務年数が注目ポイントである以上、
転職を繰り返すのはあまり良いイメージでは捉えてもらえないことも事実。
その観点からしても、極力住宅ローンを組むタイミングと転職のタイミングが近すぎることはよいことではありません。

金融機関のCMではありませんが、
全ては「計画的に」。
その一言に尽きるでしょう。

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